もしかして、また来年も来たいと言ったわたしへの、遅い返答だったのではないだろうか。
わかりにくいけど、たぶんそう。涼くんだから。
約束を破ってしまったことへの申し訳なさはそう簡単に消えないけれど、新たな約束がひそかに結ばれていたことへのうれしさが湧きあがって、わたしの心は複雑に絡んだ。
それからまっすぐ帰って、家に着く頃には、近くじゃないと人の顔を判別できないくらい陽が落ちていた。
エレベーターを降りて歩くと、先に恭くんの家が現れる。恭くんとはここでお別れ。
今日はありがとう、楽しかった。
ありきたりだけど本音を口にしてバイバイする。
──はずだった。



