ふたりが双子である理由


その言葉が弾丸のようにわたしの脳天を撃ち抜き、数時間前の記憶が急激に呼び起こされる。

それはもう映画のフィルムを高速で巻くがごとく瞬間的に。


して、叫ぶ。


「げっ、忘れてた!」



上映時間に遅れないよう早めに公民館に向かう直前のことだ。


おばあさんにチラシを送った友達がやっているだんご屋に行きたいと、涼くんがめずらしく意見を出したんだけど、映画の時間も迫っていたからそちらを優先して、上映後に行こうとなっていた。


なのに、思ったよりも公民館が近くにあって時間を持て余したから「行けたじゃん」と嫌みを言われ、終わったら絶対に行くと決めていた。

……のに、それをすっかり忘れて、駅に向かって歩いている。


とんだどアホだ。
自分のバカさ加減を殴りつけたくなる。


「もっと早く言ってよ! まだ間に合うよね。今から行こう」


思い出したのなら即行動、電車に乗るまえでよかった。

と、踵を返そうとした。

しかし、涼くんに手をつかまれて阻まれてしまった。