ふたりが双子である理由





映画は公民館で上映される。

遅れないよう早めに来たら思いのほか早すぎたようで、ボランティアのスタッフさんからエントランスで待っているよう案内された。


「なんか、こんなちっちゃかったっけって感じするね」


エントランスを見回しながら感慨を言葉にして吐き出す。


六年前に来たときはもっときらびやかな世界に感じたのに……それこそライブ会場のような。

なのに、今は市役所のエントランスのような質素でかしこまった雰囲気を感じる。建て替えをしたわけでもないのに。


「もとからこんなもんだろ」

「感動もなにもないね、涼くんは」

「ねぇよ、感動なんて」


冷めてるねぇと思ったけれど、それは口にしない。


わたしたちは邪魔にならないよう壁際に立って待機している。

スタッフさんらしき人たちが慌ただしく前を横切っていて、どうにも落ちつかず視線をちらつかせてしまう。


すると、ひとりの男性がこちらに向かって歩いてきているのが見えた。

濃いひげをたくわえた六十代くらいの男性。