「……バーカ」 「ん、なんだとう」 ふいに聞き捨てならない言葉が届いて隣を見れば、急に涼くんが寄りかかってきた。 腕が当たって熱が生まれる。 「す、涼くん……?」 「考えすぎ」 考えすぎ……? なにが? 涼くんたちの関係性を、ってことかな。 たしかにわたしと涼くんは比べるもんじゃないとわかっているけれど、やっぱりそれぞれに役割があって、それをわかっていないと見失ってしまうと思う。 知る必要がある。自分がその人にとってなんなのか、どの立場の人間なのかを──。