たとえば、親が赤と青の色違いの洋服を買ってきたら、恭くんが先に涼くんに選ばせてあげる。
涼くんは青を選んで、恭くんが残りものの赤をもらうのだけど、ふたりの色の好みはくっきり分かれているからケンカになることはない。
種類の違うケーキを選ぶときもそう。涼くんがチョコレートケーキで、恭くんがショートケーキ。
誕生日ケーキのプレートは涼くんが食べる。
ケンカをふっかけられたら、涼くんは買うけど恭くんはスルーするし、ショッピング中に買うか悩んだものを涼くんは結局買うけど、恭くんは悩んだ末にやめることのほうが多い。
どちらかといえば、兄弟に近いのかもしれない。
同じ日に生まれたのに兄と弟の線引きが明確にあって、似たような環境で育ったのに考え方や性格がまるで違う。顔がそっくりなだけで、そのほかのDNAは一致しない兄弟。
だから、双子と思おうとすることに違和感を抱いてしまうのかもしれない。



