いつの間にか、恭くんの成功が自分のことのようにうれしくなって、失敗したら自分のことのように落ちこんでつらかった。
他人事じゃない。
恭くんの心はわたしの心でもある。
「……しょうがないってわかってる」
恭くんは座ったまま前屈みになって、ぽつりと言葉を落とした。
その声があまりにも弱々しくて、床に吸いこまれていくようで必死に耳を傾ける。
「もともと知名度のためっていう、ゆがんだ動機で参加した後ろめたさもあるから、おれは怒れる立場じゃないし、起こってしまったことを今さら嘆いても無駄だってこともわかってる。わかってるけど……」
そこから長い沈黙に入った。
必死に自分の感情と向きあっているのかもしれない。自分の感情を噛み砕いて言葉を探しているのかもしれないし、やっぱりしゃべるのやめたとなっているかもしれない。
情けないことに、わたしは話を紡いでくれるのを待つしかない。



