けれど、これまでずっと恭くんを……相良恭平を応援してきたからこそ思う。
仕事をひとつとってくるたびに、人生をかけるような恭くんが、ここまで思いつめるなんて。もう、人生をかけた仕事を失ったとしか考えられない。
恭くんは、ゆっくりとうなずいた。
「……なんで?」
と、恭くんに訊いても無駄だとわかっているけれど、口にせずにはいられなかった。
納得できない。それはきっと、恭くんだって同じだ。
「やっぱり記事のせい?」
しかし、恭くんは首を横に振った。
「真実を伝えた記事のせいにするのは違う。もしだれかのせいにするなら、身内のせい、かな」
そう言って苦しまぎれにほほ笑んだあと、学習椅子をくるりと回転させて背中を見せた。まるで、これからする話をしているときの顔を見られたくないみたいに。
その仕草だけで、とくん、と騒ぐ準備を始めるわたしの心臓。
「飲酒の現場にね、僕好きのスタッフもいたんだって」



