「いや、一緒なんだよね…俺が好きな人と、同じ名前なんだ。"蓮水"って。」
──…え?
遊佐くんって…好きな人、居るの?
『っあ…あの、遊佐くんって好きな人居たの?なんか噂ではそーいう人は居ないって、』
「─…は?噂なんて、所詮ウワサだろ」
まぁ…確かに、そうかもしれないけどっ、
『その…遊佐くんの好きな蓮水さんは、どんな人なのかなっ?私も頑張れば、遊佐くんの好きな"蓮水さん"に近付けるかな…?』
名前が一緒なら…そんな可能性も少しくらいは
「──…いや、ムリだと思う。全然似てないしタイプも雰囲気も全く違う─…真逆。」
あー…何だか二度振られた気分。余計なこと言うんじゃなかった。



