「……蓮水さんが元気なら、良かった」
って…そんな神のような優しいお言葉が聞こえてきたので顔を上げて遊佐サマのお顔を見つめる
「せっかくだし、乗ってみる?俺とバイクデートしよう?─…蓮水さん」
いやっ…大丈夫ですっ!乗りたくないです!やめてくださいいいいっ!!
遊佐くんは私の身体を軽々と持ち上げて、バイクの後ろのシートに乗せると、その後すぐ私の前に座ってハンドルを握る
「─…これ俺のメット。被ってて…一応ね?」
緊張して固まっている私の頭に半ば無理やり被せられたヘルメット。遊佐くんの私物だと言われて、クンクンと匂いを嗅いでしまう私は…一歩間違えば変態で通報されてしまいそうだ。
「……落ちたくないなら、掴まってて」
掴まるって…どこにっ?!
控えめに、遊佐くんの制服をちょこんとつまんでみると…盛大なため息が聞こえてきて─…
「言い方を変える。好きなだけ、俺に抱き着いていいよ─…仁菜ちゃん?」
キュンっ…て、心臓が飛び跳ねたと同時に─…ギュッと遊佐くんの背中に思い切り抱きついた
──…これはご褒美、これはご褒美
何の…?いや、別に意味なんてなくていい。
だって遊佐くんが名前を呼んでくれたから。蓮水さんじゃなくて、仁菜ちゃんって、、
呼んでくれたから、もう…それだけで、いい。



