#遊佐くんの攻略法が知りたい【完】



『っゆ、ゆゆゆゆ遊佐くんっ!』

「遊佐…だけど?」

『ゆ、遊佐くんっ』

「ゆ・さ」

『ゆ、さ…くんっ!』

「はい…なに?蓮水さん?」



うぅ…心臓がうるさいっ…うるさいうるさい。ドキドキして上手く話せないっ、緊張してドモってしまう



「…俺、蓮水さんの言葉なら聞くから。別にゆっくりでいい」



───なんで?



『あのっ…遊佐くんはどうして、私と一緒にお昼ご飯を食べてくれるの?私って…遊佐くんには振られたよね?それに、遊佐くんには他にちゃんと彼女がっ、』



「……それ、なんて答えて欲しいの?」




………え?



「なんて言えば納得する?蓮水さんは俺に何を求めてるの?」



なにを…求めてるのだろう、、そんなふうに聞かれると、何も答えられなくなる




「……別に、理由とかない。気分。一緒に食いたいと思う奴と飯食って、何が悪い?」



何が悪いって…それは彼女に対して罪悪感とかそういう─…



「健全に、ただ一緒に飯食うのって"浮気"なの?自分も一緒に食いたいならここに来ればいいだけの話だろ。別に俺、ダメだって言ってねぇし」



なんだろう、遊佐くんがそう言うなら…それが正しいように聞こえてくるのはっ…なぜ?



「……なぁ、そう思わない?俺、間違ったこと言ってる?」




なぁ…っと、遊佐くんは私ではなく…すぐ近くに座っていたオトモダチに尋ねた。遊佐くんに声をかけられた金髪の不良は、何度か瞬きを繰り返してから、、




「いやっ…全然!何の問題も無いですっ!」



っと言って頭を下げた。