なんて、意気込んだところで─…
結局ギリギリに目覚めてしまうのは、もう長年のルーティンのようなものなので仕方がない。
「………仁菜、その前髪…寝癖?」
ぴょこん…っとはねた前髪を手でおさえながら登校した私を見て、すぐにツッコミを入れる由加里。
『濡らしても戻らなくて、、昼休みまでになんとか収まってもらわないとっ』
「……昼休み?そーいえば昨日、普通に午後の授業受けてたけど…大ケガするとかいう変な予言はどーなったの?」
私が昼休み用事がある…っと言ったので、由加里は彼氏と一緒にお昼を共にしたらしい。っあ由加里の彼氏は同じ学校の一つ上の学年の二年生で─…
「仁菜、遊佐京志郎に振られたって…言ってなかったっけ?」
なにか気付いているのか、私に遊佐くんの話を振ってきた由加里。告白して振られたことはその日のうちに電話で伝えていたが…昨日のビックリ劇場の内容は話していなかった。いや、話せなかった、、私自身まだ…夢心地な気持ちで今日もう一度屋上に行って確かめようと思っていたから。
『……あのね、実は、、』
っとはいえ、唯一の友達に嫌われたくは無いので…これまでの流れを全ての由加里に伝えた。
「……は?っえ、なにそれっ?!ってか遊佐京志郎って好きな人いたのっ?!初耳なんだけどっ!」
そーだよね、うん…私も知らなかったから驚いたよ。遊佐くんの好きな蓮水さんって、どんな女の子なんだろう、、
「っえ…それで、、?好きな人と同じ苗字だから…なに?それだけの理由で仁菜に絡んできてるってこと?っえ……なに、暇なの?」
ちょっと、失礼だなっ?!理由なんて何であれあの遊佐くんとお話が出来るなんて、そんな幸せなことないよっ!!



