「──てめぇ、蓮水さんにそんな顔…向けていいと思ってんの?」
急に立ち上がった遊佐くんは、手に持っていたジャムパンの残りを…マヌケな顔をして開いていた私の口に押し込むと…ドアの前で立っている彼女の元へと足を進める
──遊佐くんがかじったジャムパン、遊佐くんがかじったジャムパン、遊佐くんがかじった…
って、今はそこを考えるのはよせっ…仁菜!それよりももっと恐ろしいことが目の前で起きようとしているっ!!
「…は、蓮水さんって…何?!知り合い?女の子の友達なんて…居ないよね?なんでその子のことっ、」
「…なんで?っとか、お前に話す必要ある?」
遊佐くんは彼女の目の前までいくと、グッと力いっぱい須藤さんの胸ぐらを掴んだ
「お前俺の女なんだろ?だったら俺が機嫌を損ねるようなこと…するんじゃねーよ。」
…………理不尽すぎるっ!!!
こんな言葉、遊佐くん意外の人間が口にしたら思いっきり非難されるだろうな。遊佐くんが言っててもちょっとどうなの?って思ってしまうけど…彼の場合は許される。
だって彼に近づく女子も女子で…遊佐くんと付き合えることをステータスだと思っている子がほとんどだから─…



