志帆の家の前で居座るのは悪いということになり、住宅街の中にある小さな公園まで移動した
「なぁ、麻斗…遊佐。俺にも教えてよ。一緒に背負わせて欲しい。俺はあの日身内の結婚式で海外に居たから…帰ってきた頃には勇牙の葬儀も終わった後で最期の姿すら見られなかった」
最初に─…口を開いたのは日向。
やっぱりそうだよな。もう目を背けられない、いい加減あの日と向き合わなければ俺たちは…誰一人、前に進むことは出来ない。
「他の奴らに聞くんじゃなくて、俺はお前らの口からずっと本当のことを聞きたかった。何も言わずに二人で勝手に絶交してさ、一人取り残された俺の気持ち…考えてくれたことある?」
中学が一緒だった俺と日向。合わせる顔がないと思った。何も知らずに帰国した日向には、あの日勇牙を見捨てた最低な俺のことを知られたくなかったんだ。
「悪いと思ってんなら、あの日のこと…ちゃん話してよ。知りたいんだ…何があったのか」
もう、逃げたりしない。逃げられない。勇牙がこの瞬間を作り上げてくれた気がするから。
「……勇牙から"助けて"って連絡を受けたのは俺。一人じゃ不安だったから…遊佐に来てもらおうと思って電話した。何度も、何度も電話を掛けたけど…遊佐は出なかった」
その後、向かった先で倒れている勇牙を放置して志帆を優先して助けたこと。その間に勇牙の元へ駆けつけていればアイツは助かったかもしれないこと。
俺は当時駆けつけた先の病院で麻斗にその話を聞いていた。もう何度も頭の中でその時の場面を想像してきた。助けられなかったのは俺のせいだと麻斗に言われた時─…その通りだと思った。
その時から─…
勇牙の夢を見るようになったんだ



