『うぅっ、痛い……って、藍ちゃん大丈夫?』
「……割と大丈夫ではない、けど面白かったから許す」
全身がヒシヒシと痛むものの、顔から血を流している藍ちゃんを見ればそんな痛みは吹っ飛んでしまった。
とんでもない事になった、これは救急車を呼んでもいいレベルだと思う。
『ら、、藍ちゃっ…ごめん、救急車っ』
「いや、大丈夫だよ…けど自転車だけ任せてもいいかな?学校に置いててくれたら後日取りに来るので」
少しでも感謝の気持ちを…なんて思って行動したものの、逆にケガをさせてしまうなんて最低だ。足も痛そうにしてたのに…初めからタクシーを呼んであげればよかったんだ。
「ありがとう、女の子と二人乗りなんて初めてだったから楽しかった」
私の罪悪感を消そうとしてくれているのか、痛みに耐えるように顔を強ばらせてそんな優しい言葉を掛けてくれる藍ちゃんにただひたすら『ごめんねっ』と何度も頭を下げた。
お父さんに連絡を取った藍ちゃんのそばで、お迎えが来るまで寄り添う。「連絡先を交換しよう」と言ってくれたのでお互いにメッセージトークのアカウントを交換し終えた頃、藍ちゃんのお父さんが迎えに来てくれた。
車に乗り込んだ藍ちゃんを見届けて、私は学校に戻ると告げてボロボロになってしまった自転車を押して校舎へと戻った
その道中でスマホが鳴ったので立ち止まって確認すると、、
【迷惑かけてごめんね。自転車また取りに行きます。蓮水さんもケガしたところちゃんと診てもらってね?色々と、ありがとう】
たったいま別れたばかりの藍ちゃんからメッセージが届いて…ブワッと涙が溢れて視界が歪んだ。
次に会えたらもう一度ちゃんと顔を見て"ごめんね"と"ありがとう"を伝えよう。遊佐くんと麻斗くんのことは置いておいて私は単純に藍ちゃんと…友達になりたいから。



