「……総長でしょ?俺って」
『……みたいだね』
「ガチの彼女なんて作ったら、危ねーだろ」
なにが?危ないって、誰が?
「だから俺は、本命の彼女は作らない。それは周りも承知済だから…俺と付き合ったところでダミーの彼女が危ない目にあうことはない」
ダミーの、彼女?
「まぁ…そーいうこと。んでも、蓮水さんは特別だって言っただろ?それはつまり、そーいうこと」
『……ごめん、全然分かんない』
「……うん、まぁ…そのうち分かるよ」
再び私の首筋にキスを落とした遊佐くん。それが少しくすぐったくて…身をよじると、
「コラ、逃げるな」
って…抱き締める腕に力を込める遊佐くん。本当に彼女と別れたのなら…今はフリーってことなのかな?
だったら今抱き締められていることに、罪悪感を感じなくてもいい?
『─…遊佐くん、すきっ』
って…気持ちを伝えても、許される?
「うん、知ってる」
それ以上…何も言ってくれない彼は、今日も何を考えているのか分からない。─…だけど、抱きしめてくれている力が少し強くなったのを確かに感じたから─…もう、今はそれだけでいい



