───っえ。なに?
なになになになにっ?!?!
未だバクバクと音を立てて騒いでいる心臓に"落ち着け"っと宥めるように、胸に手を当てる
──…屋上
ウチの学校の屋上は、不良やヤンキーたちの溜まり場と化していることで有名だ。決して偏差値が高い訳では無いこの高校。他の学校に入れなかったおバカな生徒たちもかなり多く存在する。
そんな生徒たちが縄張り争いみたいなものを繰り広げ…各々の立ち位置を把握するという、なんとも古くさいやり方で成り立っているウチの高校のスクールカースト。
そのトップにいるのが、、私の想い人である遊佐 京志郎サマなのですが。彼は喧嘩が強いというよりルックスで頂点に上り詰めたのだと私は勝手に思っている。
だって、ケガをしているところなんて見たことは無いし…あの美しいお顔に傷なんて作って欲しくない、、っという私の願望でもある。
「…あれ?仁菜、どうしたの?顔色悪いけど、体調でも悪い?」
友達の由加里に声を掛けられて、ハッと我に返る。…いや、屋上に呼び出されるって私…やっぱりヤバくないかっ?!
『由加里、いままでありがとう。私たぶん午後の授業は出られないと思う』
「……は?なんで?やっぱ体調悪い?早退?」
『いや…多分大ケガをして病院送りになる』
「……今日ってエイプリルフール?」
あああああ、なんでこんなことにっ…昨日の告白がマズかったのか?私みたいな庶民が雲の上を行き来してもおかしくない程美しい遊佐サマに告白なんてしたからっ、、
公開処刑でもされるのだろうか?



