『あの…篠宮っ、わたし、』
「─…うん、待って…言わないで、藍ちゃん」
気持ちを伝えようとした私に気付いたのか、"待て"と制止してくる篠宮。…いや、酷すぎない?
「今はまだ、言わないで…ちゃんと全部終わらせてから、俺から伝えるから待っててよ、藍」
『……何それ、自分勝手だね』
「まぁ…仕方なくね?急に現れて俺の心をめちゃくちゃに掻き乱した藍ちゃんが悪い」
ギューッと力いっぱい抱き締めてくる篠宮。その力が強すぎて少し苦しい。
「…まだ話せてないこと、多分お互いにいっぱいあるだろうけど。俺は今日藍のことを少し知れて…もっと知りたいって思ったよ」
『…彼氏じゃないのに呼び捨てで呼ばないで』
「うん…いまその話、重要?」
『私も麻斗のこと、知りたいって思ったよ。お互いに何も知らないから一緒に居て楽だったけど、少し知るともっと…麻斗のことを知りたいって思うようになったよ』
「藍ちゃんは俺の事呼び捨てで呼ぶんだ?」
『………嫌ならいい、辞める』
「嫌なんて言ってないっ!やめないでっ!」
信じてるよ、麻斗─…
今はまだ友達で居てあげるけど、、
早く言葉をくれないと、いつまでも待ってあげるほど私は優しくないからね?



