黙って隣で話を聞いていた遊佐が、大きくため息を吐いた。そして…ジッと俺の顔を見てから
「お前、誕生日近かったじゃん。あの日…麻斗に黙って篠宮さんたちと集まってたのは、お前の誕生日会をしようって話で呼ばれたから」
なんて、嘘のような話を暴露した遊佐に…俺も日向もただただ遊佐を凝視して固まる
「篠宮さん、誕生日に自分の乗ってるバイクを麻斗に譲るって言ってて…サプライズで麻斗を驚かせてやろうって話しになって。だから言えなかった。あの日俺が電話に出られなかったのはお前の誕生日会のことで集まってたから…なんて言えば…お前に余計、責任を感じさせるような気がしたから」
なんだよ、それっ。
なんで言わねぇのこのバカ。俺に恨まれて…電話に出なかった遊佐のせいだ、なんて酷い言葉で俺に責め立てられた時…どんな気持ちだったんだよ
「それでも、一度くらい電話に出ることは出来たはずだ。一回でも麻斗からの電話に出ていれば俺だって助けにいけたかもしれない。だからあれは俺のせいだって言われて当然だって思ってる。麻斗が俺を恨むのは当たり前だ。お前が悪いわけじゃない…」
──…違うだろ?
そうじゃないよ、遊佐っ。
『お前さ、なんでそれ…あの時言わねぇの?言ってくれれば俺だって』
「それは…麻斗だって同じだろ。知らなかった…お前が志帆の父親に余計な責任を押し付けられてるなんて。俺は全然、知らなかった」
だってそれはっ…俺が償うべきことだから、
「──…こうやって話せば、分かるけどさ。後悔しかないよな。あの時ちゃんと話し合っていれば、ここまでややこしい話しになってなかったよ」
ずっと黙っていた日向が口を開いて、小さく息を吐いた。そして─…
俺と遊佐の顔面を一発ずつ、殴った。



