ウザくアザとい麻斗くん【完】



『後から知った。遊佐はあの時─…俺の従兄弟たちと一緒だったんだ。何をしてたのかは知らねぇけど、いつもなら俺も一緒に行くのに。俺に黙って隠れて身内に会われてるのもムカついたけど、何より…一度も電話に出なかった遊佐のことを──あの時の俺は恨んだ。』




俺の従兄弟──…篠宮 弥輝という男は、元暴走族の総長で。俺とは違って大人で、かっこよくて俺自身、弥輝のことは本当に大好きだった



兄貴みたいに慕っていたし、弥輝の周りにいる友達も良くしてくれていたから尊敬してた。




でもあの日、俺がどうしても遊佐に来て欲しかった日…遊佐はその人達と一緒に居た。だからその瞬間から嫌いになった。遊佐のことも…従兄弟、弥輝のことも避けるようになった。会いに来られても無視した。




『でもそれは…ただの俺の八つ当たり。誰かに責任を押し付けて現実から逃げたかった。あの日、あの現場に居たのは俺だけだ、結局何を言ったって勇牙を助けられなかったのは俺。』





だから─…志帆の父親に言われた通りにした。責められて、責任を取れ…っと怒鳴られて、志帆に尽くしてる時間は…楽だった。



あぁ、俺は悪くない。ちゃんと罪を償ってる。そんな風に─…思えたから。