いつまでも志帆の家の前に居るのは悪いと思い、住宅街の中にある小さな公園まで移動した
日向のバイクで一台で来ていた二人。俺も自分のバイクを手で押して…一応近所迷惑を考えて静かに公園までの距離を移動した。
「なぁ、麻斗…遊佐。俺にも教えてよ。一緒に背負わせて欲しい。俺はあの日身内の結婚式で海外に居たから…帰ってきた頃には勇牙の葬儀も終わった後で最期の姿すら見られなかった」
一番先に口を開いたのは日向。
そう言えば…そうだった。だから俺はあの日…日向には連絡せずに遊佐にだけ連絡をとった。
「他の奴らに聞くんじゃなくて、俺はお前らの口からずっと本当のことを聞きたかった。何も言わずに二人で勝手に絶交してさ、一人取り残された俺の気持ち…考えてくれたことある?」
あの頃の俺には日向の気持ちなんてくんでやる余裕はなかった。今でこそ…同じ高校になって顔を合わせた時に一言、二言会話をするようになってはいたが…今更元の関係に戻ろうなんて言えるような勇気は俺には無かった。
「悪いと思ってんなら、あの日のこと…ちゃん話してよ。知りたいんだ…何があったのか」
もう、逃げたりしない。コイツらとちゃんと話し合うことを勇牙が望んでるような気がするから─…
『……勇牙から"助けて"って連絡を受けたのは俺。一人じゃ不安だったから…遊佐に来てもらおうと思って電話した。何度も、何度も電話を掛けたけど…遊佐は出なかった』
その後、向かった先で倒れている勇牙を放置して志帆を優先して助けたこと。その間に勇牙の元へ駆けつけていればアイツは助かったかもしれないこと。
俺の知ってるあの日の話しを…声に出して、二人にちゃんと伝えた。



