志帆の家を出た俺の視界に入ったのは…
『……お前ら、何してんの?』
門の前で一台のスマホを取り合っている遊佐と日向の姿。いや、ほんと人んちの前で何やってんだよコイツら
「あ、囚われの王子麻斗くん…おかえり。え…てか自力で城から脱出出来たの?」
「王子ってキャラじゃないだろ、麻斗は。王子とかヒーローとかの近くにいる脇役。敵にいいように使い捨てられる都合のいい雑魚キャラ」
え、何この人たち?まじで何しにここ来たの?
「いや…藍ちゃんが麻斗を助けて来いって怒鳴るからさぁ〜…まずはこのバカを連れ出しに遊佐の高校まで行った訳なんだけど、」
「…は?バカって何?ていうか俺はまだ日向が昨日蓮水さんに接触したことを許した訳では」
「あーもうっ、だからあれはお前が俺からの連絡を全部無視するからだろ?!!一度でいいから顔を見てちゃんと、お前と話がしたかったって…それだけだよ。別にあの子に何かするつもりは」
「理由なんて重要じゃない。一秒でも蓮水さんが嫌な気持ちになったらそれはもう死刑案件なわけ、分かる?」
「いや、全然訳わかんねぇ─…」
『あのさ…俺、もう帰っていい?』
コイツらと一度話し合う必要があるということは俺もちゃんと分かっていたが、いざ顔を合わせて集まってみれば…ずっと一人で抱え込んでいたのがバカらしくなってきた。



