ママチャリ…全力で漕いで遊佐くんの学校まで向かっていると、長らく激しい運動を避けていた身体が悲鳴をあげる
あの日…入学式の日。中途半端な私はそこまで高くない場所から飛び降りた。今思えば初めからそんな勇気なんて無かったんだろう。
頭からではなく足で着地するみたいにして"飛んだ"のだから。
だから足をひどく痛めた。未だ痛むことがあるのはもう仕方がないことだ。でも歩けないわけじゃないし見た目には分からないからなんの問題もない。
だけどっ──…
『なんでっ、こんな坂ばっかり、、』
遊佐くんの高校へ行くまでの道のりは坂道が多い。こんなことならカッコつけないで日向のバイクの後ろに乗せてもらえばよかった…っと後悔する気持ちまで芽生えてくる。
「……あ、藍ちゃ〜ん!!」
ようやく高校の門の前まで来た頃には、足が悲鳴をあげてガクガクと震える程だった。それでも門の前で立っている日向にそれを言うのはどうしても嫌だったので─…
『早くっ…遊佐くんを呼んできて!!』
「あ、はい。電話してきます」
とりあえず呼吸が整うまで日向から離れて息を整える。
どうってことない…少ししたら落ち着くし元に戻る。でもこうしてる間にも篠宮と志帆さんのお父さんとの間で結婚の話が進んだりしていたら…そう考えるとそれだけで泣きそうになった
──…嫌だよ、篠宮
手の届かない所へ行かないで、、



