今日の私はどこかおかしい
煙草に火を付ける回数が増えている
火種が落ちる時間が短くなっている
常に平常心を保ち続けている私が
薄ぼんやりと焦りを感じている
今自身の置かれた状況にでもなく
ただただ得も言われぬ霞がかった焦りを感じている
その焦りの中に何故か懐かしさも覚える
昔にすがってしまいたくなるような
とはいえ良い記憶ばかりでは無く
苦い思い出にまでこの身を委ねてしまいたいと願うような
思えばそうかここまで毎日自分の区切りを
勝手につけてしまっていた私が
ここ数日は烏の声にまで気づいていなかった
くしゃくしゃになった紙きれ1枚に
鉛筆で描いた私を指でなぞるような感覚も
そうか 烏が
車の少なくなった道路で鳴く 烏が
私の居なくなる時に連れて行く 烏が
今はただ鳴いてくれればそれでいい
それだけでいい