「いって、今度は頭突きかよ!?」 「あはは!襲うんじゃねーよ」 「違うだろ?お前が……」 「よし、じゃぁさ!家の近くの、うーん、自動販売機まで競争しよ」 「え?いや、無理だって。俺、もうふらふら…」 目の前のコイツが走り出すから、慌てて追いかけた。 アキは綺麗で手の届かない存在だったから。 制服姿のアキが俺のことを「おせーよ、バーカ!!」と舌を出す。 もし、過去に戻れるのなら。 あの頃に戻れるのならば、俺達は今も並んで歩けただろうか。