【作戦前日の部屋での会話】
『え? 麻那人は校内の作戦の時はいないの?』
麻那人に言われて、びっくりする光。
『うん、僕はザボを探す。追いかけ鬼を倒しただけでは、また同じ事が繰り返される』
『そうか……そうだね』
追いかけ鬼を一体倒しても、ザボがいるかぎり永遠に追いかけ鬼は創られ続ける。
『だから、追いかけ鬼を倒すのは光に任せたい。……でも僕はサーチ能力を最大限に使うから通信もできなくなる』
『そ、そんな……』
つまりは光達だけで追いかけ鬼をどうにかするというわけだ。
普段どれだけ麻那人を頼っているのかがわかった瞬間。
『光……どうする? 今回は追いかけ鬼だけを退治するってことにもできるよ』
しかし、それではザボの復活を見過ごすことになる。
追いかけ鬼を好き勝手させていれば、いつか本当に食べられてしまう犠牲者が出るかもしれない。
『大丈夫! できる! 私頑張るから! 麻那人も頑張って……!』
『うん! 魔術クラブリーダー、頼りにしてるよ!』
『うん』
お互いを信じる。
光は麻那人と微笑み強く頷いたのだった。
【思い出し終了】
光はステッキを握りしめる。
「頑張らなきゃ! 一撃で仕留める!」
「「「「わぁああ! 鬼が、二匹になったぁああ!!」」」」
「え!?」
しかし予想外に二体になった追いかけ鬼が体育館に乱入してきたのだ!
一体どうする!!



