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「アクセサリーが買えるなんて思わなかったわぁ」
ラーが二年生のお店で買った、ストローと毛糸のネックレスを首にかけている。
意外にラーは面倒見がよくて、低学年の子のお店でたくさん買い物をしていた。
「あたしは六年生のお店で、フェルトのぬいぐるみ買った~めっちゃ可愛い」
「私も」
リィとルルは、お揃いのぬいぐるみを買ったようだ。
やっぱり上級生のお店は、凝った作りだ。
「女の買い物はなげーから、俺と麻那人はサッカーゲームやったり輪投げで全部使っちゃったぜ」
「楽しかったなぁゲーム。小学生ってすごいなぁ」
麻那人の言葉に光はギョッとする。小学生はそんなこと言わない。
「あ、あっちのバスケゲームもしよ!」
麻那人と空太と行動していた光も、ほとんどゲームでネコネコ紙幣を使い切った。
一緒に行動と言っても、付かず離れずでみんな思い思いに楽しむ。
給食も、今日は特別メニュー!
みんな大好き、きのこ揚げパンにカレースープ、サラダ。
それにスペシャルねこゼリーも付いている!
「うわ、このパンすっごく美味しい。お菓子みたい」
麻那人が一口食べて、喜び驚く。
何を食べても、麻那人は絶対喜ぶので光は笑ってしまう。
「美味しいよね! 学校で人気ナンバーワンだよ~」
光も大好きだ。
みんな笑顔でワイワイ食べている。
カレーが大好きな麻那人は、スープもおかわりもした。
「給食ってやっぱりいいなぁ……悪魔界にもあればいいのにな」
ボソッと麻那人が、考えごとをするようにつぶやく。
「(悪魔界のこと、考えてる……やっぱり麻那人は帰るつもりなんだ……)」
「おい、光~? ゼリー残すのか!?」
空太が、光の顔を覗き込む。
「そ、そんなわけないでしょ!? ゼリー大好きなんだからぁー!」
教室に光の大声が響いて、みんな笑った。



