いよいよ『ドキドキ!摩訶不思議な出逢い祭』の当日。
今朝はお父さんが、早くに出掛ける用事があったのでバタバタ用意をすることになった。
今日は学校へ持っていく物はないので、手ぶらだ。
光はおじいちゃんのステッキに紐を着けて、胸元にぶらさげて服の中に隠している。
麻那人は小さな肩掛けショルダーバッグを持っていた。
学校へはお菓子は持っていけないけれど、そこは『悪魔だから』いいんだって。
そして空太も一緒の登校。
光はこっそり、麻那人に話しかける。
「麻那人、もう悪魔王子なの?」
「それは、日が落ちてからさ」
「そ、そっか……」
麻那人の様子はいつもどおりだ。
光もお祭りの楽しみと、その後の作戦と色んな思いが混ざり合ってドキドキしている。
そして学校到着。
「みんな、作戦はあるけどお祭りは楽しもうね!」
光の言葉に、魔術クラブのみんなが頷く。



