「ふふ、不思議だよね。光」

 麻那人が光に話を振った。

「ん? あ、そう魔術の力だよ!」

「まじかよ! 魔術すげー!」

 麻那人には納得しなくても、光の言葉にはすんなり頷く空太。
 
「みんな今はまだ天使の加護バッジを着けているんだよ。悪魔のバッジを身に着けるのは祭が終わって夜になる頃。約束だ」

「わかった」

 麻那人の言葉に五人が頷く。

「それじゃあ、当日の動きを説明していこう……でもまずは……」

「ん?」

 麻那人が空太を見る。

「空太、サッカーしようぜ」

 空太が誘うように、麻那人が言った。

「えぇ? そんなサッカーなんか関係あるのかよ」

「うん、ものすごく重要になるよ」

 空太は首をかしげたけれど『ヨシ! お前らみんな鍛えてやるよ!』と笑顔で言った。

 みんなでワーッと公園に走る。

「いくぞー!」
 
 空太は思い切り、サッカーボールを蹴った。

 リィも素早く駆け抜ける。

 ラーも久しぶりにサッカーをして嬉しそうにパスをした。

 光も最後、ゴールを決めた。

 サッカーをしながら麻那人と光が説明をして、みんなもそれを理解していく。

 ルルは計画の流れを図付きで紙に綺麗に書いてくれた。
 そして麻那人はルルにある絵を頼む。
 みんなにもそれぞれアイテムを持ってきてもらうように頼んだ。
 
 魔術クラブ『追いかけ鬼と犯人退治作戦』完成!!
 作戦名は『新月の夜大作戦』に決めた。

「みんなそれぞれ大事な役目があるよ!」
 
 光の言葉に全員が頷く。

「絶対に追いかけ鬼も犯人の悪魔もやっつける!」

 光が強い思いで叫んだ。
 
「「「「「おおー!!」」」」」

 みんなの気持ちが一つになったように、みんなで一緒に拳をあげた。