夕方になれば、追いかけ鬼を創り出して子どもを追いかけ、恐怖心をいっぱい吸い込みたいであろうザボ。
一番狙いたい光が結界のない学校にいることを知れば、きっとやってくる!
「これから、光と考えた作戦をみんなに教えるよ」
「うん!」
みんなに緊張が走る。
「当日、祭が終わって学校から帰る時に、帰るフリをして戻るんだ」
「バレちゃわない~? お母さんが心配しそう」
リィが不安そうだ。
「大丈夫、その時に必ずこのバッジを身に着けて」
麻那人が言って手のひらを見せる。
「わぁ~麻那人君、新しいバッジ?」
ラーが嬉しそうだ。
麻那人の手のひらに、新しいバッジが六個。
黒に紅い魔法陣が書いてある。
でも一個ずつ、透明な袋に入れてある。
「これは#良い悪魔__・__#の加護の紋章だよ。これを身に着ければ当日、大人には本当の僕達の姿は見えなくなる。そして大人は君たちが、良い子で家に帰って部屋にいると思い込むから」
「へー! 麻那人君って本当にすごいわね! かっこいい!」
麻那人の言葉には、なんの違和感もないらしい。
ラーもリィもルルも『どうしてそんなことができるの?』とは言わない。
「バッジから通信もできるよ。作戦の時は離れていてもこれで通話して行動しよう」
「えー! すっげー! どういう仕組みだよ!」
空太のツッコミが入る。
やはり空太は単純に納得しないようだ。



