いつもの朝だ!
 美味しい朝ごはんを食べて、キラキラの朝日を浴びる。
 
「いってきまーす!」

「いってきます」

「はい、いってらっしゃい!」

「にゃあ」

 お父さんと猫のクロに見送られて光と麻那人は家を出る。

「おっす」

「空太?」

 家を出て少し歩くと、空太が待っていた。

「俺も、今日から学校一緒に行く」

「えぇー? 遠くなっちゃうじゃん」

「……心配なんだよ……」

「え?」

 ボソッと空太が言ったことが、光にはよく聞こえなかった。

「バッジしてたってさ、追いかけ鬼が襲いに来るかもしれないだろう」

 麻那人が悪魔王子で光を守っていることは、みんな知らないけど誰も『光は大丈夫なの?』とは思わない。

 それは麻那人の自然なさいみん術かなにかなのかと思っていた。
 やっぱり空太には、あんまり効かないのかな? と光は色々考えてしまう。