こんなにも好きが蓄積する。何も無いときでも好きは貯まるばかりなのに、会えば倍以上の好きが、雨のように、雪のように、さくらの花びらのように、はらはらとわたしの心に降り積もる。
頬や心臓の熱はアイスクリームが中和させた。早く熱を冷ましたくて、急いで食べようとして、食べ終えることがバイバイに直結することにきづいて、やっぱりもったいなくて、ゆっくりとスプーンをうごかした。
「今日のふみは元気ないな」
「そうかな、灰慈くんに会えたから元気だよ?」
ちょいちょいと灰慈くんが手招きをする。招かれないという選択肢が存在しないわたしが釣られると、突然、コツンと額同士がぶつかった。
「……!!」
密度の高い長いまつ毛とアンバーの瞳が至近距離に現れ、予防なしの心臓は止まりかける。
灰慈くんはあっさりと離れる。死因・灰慈くんが急接近した為。は間逃れた。
「熱は無いか」
「今、ちょっとだけ体温上がりました」
「うそつけ」
「嘘じゃないもん、上がったもん。もっかい確認して?」
「やだ」
「お願いしますかっこいい灰慈くん。……あ、口説いちゃった」
「ん?」
慌てて口を押さえた。



