𓂃 𓈒𓏸𑁍
今日も灰慈くんが素敵だった。おかげでわたしの世界は平和が保たれている。
教室もまた平和で、わたしの席は窓際だ。窓際は誘惑が多いと思う。ぽかぽかとした日差しが気持ち良くて、先程から机に広げたノートは放置されている。
そればかりか、今朝チャージされた灰慈くん貯金のおかげで、わたしの体温はほんの少し上がっている気がするのだ。イコール、ねむい。
「ねえ聞いてよ。一昨日デート予定で、彼氏が約束の時間になっても来ないから、家に行ったのよ」
そんなわたしの平和は友人の一言によって不安定となった。
彼氏とのデート、憧れのワード。さらに言えば、このクラスメイトの彼氏は社会人。勝手に尊敬に値する域だ。
何を聞かせてくれるのだろうと、楽しみに胸を弾ませているわたしとは裏腹に「うわ、もうお腹いっぱい。どうせ女と寝てた、でしょ」と、別の友人は予想を立てる。すごい。恋愛歴だけは長いわたしと、一般的な恋愛をたくさん経験した友人では、初手の着眼点がちがう。
ちなみにわたしの予想は、彼氏さんが風邪をひいて寝込んでいた、だ。
「知らない女と、彼氏が!スイッチで!アリカしてた!!」
友人が話す現実は、友人のカードとも、わたしのカードともちがう。教室の、わたしたちの周りだけ空気がカチンと固くなった気がした。
「アリカかよ」
けれどもどうやら緊張したのはわたしだけのようで、二人はけらけらと楽しそうに笑う。空気が途端にふわっと軽くなって、肩から力を抜いた。
今日も灰慈くんが素敵だった。おかげでわたしの世界は平和が保たれている。
教室もまた平和で、わたしの席は窓際だ。窓際は誘惑が多いと思う。ぽかぽかとした日差しが気持ち良くて、先程から机に広げたノートは放置されている。
そればかりか、今朝チャージされた灰慈くん貯金のおかげで、わたしの体温はほんの少し上がっている気がするのだ。イコール、ねむい。
「ねえ聞いてよ。一昨日デート予定で、彼氏が約束の時間になっても来ないから、家に行ったのよ」
そんなわたしの平和は友人の一言によって不安定となった。
彼氏とのデート、憧れのワード。さらに言えば、このクラスメイトの彼氏は社会人。勝手に尊敬に値する域だ。
何を聞かせてくれるのだろうと、楽しみに胸を弾ませているわたしとは裏腹に「うわ、もうお腹いっぱい。どうせ女と寝てた、でしょ」と、別の友人は予想を立てる。すごい。恋愛歴だけは長いわたしと、一般的な恋愛をたくさん経験した友人では、初手の着眼点がちがう。
ちなみにわたしの予想は、彼氏さんが風邪をひいて寝込んでいた、だ。
「知らない女と、彼氏が!スイッチで!アリカしてた!!」
友人が話す現実は、友人のカードとも、わたしのカードともちがう。教室の、わたしたちの周りだけ空気がカチンと固くなった気がした。
「アリカかよ」
けれどもどうやら緊張したのはわたしだけのようで、二人はけらけらと楽しそうに笑う。空気が途端にふわっと軽くなって、肩から力を抜いた。



