追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

響さんはそう言うと
私の家の近くの公園の前で立ち止まり

「…本当は花の家の住所まで
調べてて分かってるしちゃんと送りたいけど
海斗君に見られたらまだマズイでしょ?
…だからここまでにしとくよ」

そう言って名残惜しそうに手を離すと

「…家に着いたらちゃんと連絡してね。
それと絶対に急にいなくなったりしないで」

そう強く口にする響さん。

「はい、連絡しますね。
…それにいなくなったりしませんよ?
私を信じて下さい」

私が少し笑って言えば

「花の事は信じてるけど、
…もし、またいなくなったら
今度は組の力を使ってでも探すからね。
その時は本当に縛り付けるかもしれない。
俺はそれだけ花の事を
怖いくらいに愛してるんだよ」

響さんは至って真剣な心配そうな眼差しで
見つめてきた。