追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

「…響さんの家はホテルから近いんですか?」

「いや…車で30分は掛かるよ」

「え、そんなに…!?」

「花を見送ってからは
いつもバイクで1人で家まで帰ってたからね」

「…私の家があのホテルから近いって事
もしかして分かってたんですか?
それでいつも…あの場所に?」

「…まぁね。でも花の事を調べられたのは
本当に最近の事だからね。
ずっと探してはいたけど
…当時の俺は調べる知識も力も無かったし。
俺と離れてからの花の事は…
ずっと何も分からないままなんだよ」