追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

響さんは私の言葉を聞くと

「…そっか。
花が元気なら…それで良いよ」

そう優しく言ってくれるが

中々身体を離してくれなくなった。

「…あの、私、本当にそろそろ帰らないと。
弟が心配するので…」

抱き締められたまま
少し焦るようにそう言えば

「…花はさ、俺の家で仕事してみる気ない?」

響さんに突然そんな事を言われた。