追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

「響さん、ここ外ですよ…」

辺りを見渡せば
今は住宅街に差し掛かり

夜で暗いし目立たないとはいえ
もし近所の人に見られたら
恥ずかしいと思っていれば

「花は…俺の背中の模様見てどう思ったの?」

ふと、響さんからそう聞かれた。

「えっ、どうって、」

「…怖いとか思った?」

響さんの聞き方は優しいけど
どこか寂しそうな言い方をしている。

「…怖いとは思いませんよ。
ただ…綺麗でカッコいいなとは
思いましたけど、」

私がそう言えば響さんは
「えっ…、」と今度はびっくりしたように
目を見開いて私の顔を見てきた。