追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

もっと響さんの事が知りたいし
怖いけど思い出したいとも思い

「…本当ですか?
でも、響さんの背中に…模様が、」

私が思わずそう言えば
響さんは急に足を止め、私が顔を見れば

…今まで見た事ない程の
ひどく動揺した顔をしていた。

「え、あの…響さん、どうしたんですか?」

「いや、花はその…
今日、俺の背中見たの…?」

「あ…えっと、ごめんなさい。
…寝ている響さんのシャツが少し捲れてて
チラッと見えちゃって…
興味本位で少し捲って見てしまい…」

私がそう言えば
響さんはずっと黙ったまま
無表情だけど何か考えているかのように
私をじっと見つめていて…

「…ごめんなさい、勝手に見ちゃって。
背中全体を見た訳じゃなくて
…本当に下の方だけなので。
もうしませんし…お仕事の事も聞かないので」

怒っているのかと思い
私が頭を下げて謝れば

「…別に謝る事じゃないよ。
花、顔を上げて」

そう言われ、ゆっくりと顔を上げれば

響さんは私の唇に軽くキスをすると
そのまま抱き締められた。