「職場で少し体調が悪くなって休んでたの。
本当に心配掛けてごめんね。
もう良くなったし、今すぐ帰るからね」
私がそう言えば
「俺、迎えに行くよ。
体調悪い姉ちゃん1人で帰らせるの心配だし
…もう暗くなるし」
海斗の優しさに心が温かくなるけど
ここに来て貰う訳にはいかない。
ここで響さんに
お金を貰っているのは事実だけど
私はホテルの従業員ではないし…
「海斗、大丈夫だから。お家で待ってて?」
"…でも、"
「私今までもずっと夜遅くに帰ってたでしょ?
…それに海斗も受験の大事な時期なんだから
夜出歩いて補導されたら困るよ」
"受験よりも姉ちゃんの方が大事だよ"
海斗の素直に私を想ってくれる言葉。
…でも、私は海斗にずっと嘘を吐いているし
そんなに想われる資格なんてないのに、
私は海斗に嫌われるのが怖くて
真実を伝えられない愚かな人間だ。
「そんな事言わないの。
今すぐ帰るから。安心して待っててね。
お姉ちゃんの言う事が聞けないの?」
私が微笑みながら言えば
"…分かったよ。
でも、途中で体調悪くなったりしたら
絶対電話して。俺すぐ迎えに行くから…"
「うん、分かった。
海斗いつもありがとね」
"…うん。気を付けて帰って来てね"
最近は随分大人びた海斗だが
私には弟らしく甘える声も出してくれ
それが可愛いと思っていれば
バンッ…!!
と、急に大きな音が鳴りそこを見れば
さっきまでいた部屋の扉が
勢いよく開いていて…
部屋のすぐ横の廊下にいた私が
それにびっくりしていれば
そこからひどく焦った様子の
響さんが出て来た。
響さんは辺りを見渡し
私の姿を目にとらえると
傍に駆け寄り私を力強く抱き締めた。
本当に心配掛けてごめんね。
もう良くなったし、今すぐ帰るからね」
私がそう言えば
「俺、迎えに行くよ。
体調悪い姉ちゃん1人で帰らせるの心配だし
…もう暗くなるし」
海斗の優しさに心が温かくなるけど
ここに来て貰う訳にはいかない。
ここで響さんに
お金を貰っているのは事実だけど
私はホテルの従業員ではないし…
「海斗、大丈夫だから。お家で待ってて?」
"…でも、"
「私今までもずっと夜遅くに帰ってたでしょ?
…それに海斗も受験の大事な時期なんだから
夜出歩いて補導されたら困るよ」
"受験よりも姉ちゃんの方が大事だよ"
海斗の素直に私を想ってくれる言葉。
…でも、私は海斗にずっと嘘を吐いているし
そんなに想われる資格なんてないのに、
私は海斗に嫌われるのが怖くて
真実を伝えられない愚かな人間だ。
「そんな事言わないの。
今すぐ帰るから。安心して待っててね。
お姉ちゃんの言う事が聞けないの?」
私が微笑みながら言えば
"…分かったよ。
でも、途中で体調悪くなったりしたら
絶対電話して。俺すぐ迎えに行くから…"
「うん、分かった。
海斗いつもありがとね」
"…うん。気を付けて帰って来てね"
最近は随分大人びた海斗だが
私には弟らしく甘える声も出してくれ
それが可愛いと思っていれば
バンッ…!!
と、急に大きな音が鳴りそこを見れば
さっきまでいた部屋の扉が
勢いよく開いていて…
部屋のすぐ横の廊下にいた私が
それにびっくりしていれば
そこからひどく焦った様子の
響さんが出て来た。
響さんは辺りを見渡し
私の姿を目にとらえると
傍に駆け寄り私を力強く抱き締めた。



