追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

すると啓さんは正面を向き直し
笑顔で小さく手招きをし

俺がその方向を見れば
姉ちゃんがゆっくりと俺達の方に歩いてきた。


「話終わったの?」


姉ちゃんが啓さんを見てる間に
俺は貰ったパンフレットを鞄に直した。

…まだ受験すると決めたワケでもないし
姉ちゃんにはもう少し黙っておこう。


「うん。ごめんね待たせて。
そろそろ帰ろうか」

啓さんもそんな俺の気持ちを汲んだのか
姉ちゃんには俺との話の内容は言わなかった。