追憶の愛情~想い出せない貴方へ~



季節は冬となり12月となった。


響さんや啓君と再会したのは
まだ梅雨の時期だった。


あれから半年経ち
私は相変わらず響さんのお家でお仕事させて
貰っている。


啓君とのお付き合いも順調だけど
響さんは私にずっと甘くしてくれて…

この間も私を抱き締めながら
"ゆづ可愛い"なんて啓君の前でまるで
見せびらかすように触れてきて…


啓君の表情を見れば
不機嫌そうにはしてたけど

啓君はやっぱり響さんには
あまり逆らえないようで何も言わなかった。


でも響さんは啓君の仕事量を緩和してくれ
何だかんだ私と啓君の仲を認めてくれていて…


今は啓君も度々実家に帰って来れているから
2人きりでもちゃんと会えている。


…啓君は毎日会いたいと前は言っていたけど

やっぱり響さんに気を遣ってはいるし
柏木組の上の立場として重要な位置にもいるから帰って来れない日もある。

でも…それでも啓君とちゃんと会える日が
作れる事を本当に嬉しく思っていて...。