追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

「…啓君は明日朝早いの?」

「うん。柚月も明日仕事だろ?」

「そうだね。でも何か啓君と顔合わせるの
恥ずかしくなっちゃうよ。
裸見られて、変な声出しちゃったし…」

「…めちゃくちゃ可愛いかったけどな。
本当は毎日ずっとこうしてたい」

啓君はそう言うと
少し厭らしい手つきで私の背中をなぞった。

「…ん、」

くすぐったくて身体をよじれば
啓君は私の唇に啄むような
甘いキスを何度もしてきた。

「…帰したくなくなるな」

キスの合間…
啓君に寂しそうに言われれば
私も寂しくなるけど

「…啓君の仕事が落ち着けば
またこうして会おうね」

私がそう言って微笑めば

「…若が仕事量減らしてくれたら
良いんだけど。本当に毎日嫌がらせのような
量押し付けてくるし家にも帰れないからさ。
…徹底的に柚月と
会わせないようにしてるよな」

啓君は苦笑いしていた。