追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

「…仕事、本当に任せても良いのか」

「啓さん、やっと素直になりましたね。
任せて下さいよ。若にも上手く誤魔化しときますから」

「…ありがとな」

「啓さんのお役に立てて嬉しいです。
本当にゆっくりされて下さいね」

涼さんは私と啓君を交互に見て
微笑ましそうに言ってくれた。

「…柚月、じゃあ行くか」 

啓君はそう言って
私の手を再び握ると外に出た。

「いってらっしゃいませ~」

涼さんの嬉しそうな声が後ろから聞こえたけど
啓君は黙りながら私の手を引いて
駐車場に向かった。