追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

「…うるせぇな。
久々に会えたんだから
名残惜しくなるのも仕方ないだろ…」

啓君は顔を赤くしながら
涼さんを睨み付けている。

「そうですよね。
最近若に多くの仕事任されてて柚月さんに
まともに会えてなかったですもんね。
まぁでも若の想い人を略奪するなんて
啓さんも意外と大胆ですね…」

「…柚月は俺の想い人でもあるんだよ。
奪ったみたいな言い方すんな…」

啓君は涼さんにどこか複雑そうに言うと

「まぁまぁ、俺、啓さんの為に
今日は協力してあげますから」

涼さんが急にそう言い始め
何の事か分からず私も啓君も黙っていれば


「今日俺が啓さんの仕事はしときますから。
俺も長年ここにいますしある程度の業務は
分かっていますので大丈夫ですよ。
明日最終確認だけして頂ければ良いですから
…今日は柚月さんとごゆっくりしてきて下さい」

涼さんは微笑みながらそう言った。