追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

「…若、」

啓君もそんな響さんを見て
少し複雑そうにしていたけど

「でもまだ先は長いからな。
今は啓の女でもいずれは俺の方に
気持ちがまた傾いてくれるかもしれないし?
…それに啓は俺よりゆづを満足させる身体の方のテクニックも劣ってるだろうからな。
柚月は啓じゃ満足しないかもしれないし?」

そう言って笑いながら
「じゃあ柚月行こうか」
と私の手を引くと

「…啓、早く組長の所で話を付けてこい。
お前の迎えが遅いと俺、
手出しするかも分からないからな」

啓君をそんな風に挑発しながら
響さんの部屋がある棟に向かった。