追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

俺がそんな事を思いながらも

「そういえば今日、
柚月さんはいないんですか?
…姿が見えませんけど」

何となく柚月さんの事を言えば

「…え?」

啓さんはポツリと声を漏らした後

すぐに顔を強張らせ
玄関の横の靴箱を勢いよく開いた。

そこにはまだ
柚月さんの履き物が置いてあり…。

啓さんは慌てて奥に進むと

「柚月っ!!」

と、啓さんは大声で柚月さんの名前を呼んで
部屋の中を1つ1つ探し始めた。

…啓さん、柚月さんの事を
いつの間に呼び捨てで呼んでるのか?

でも若はそんな事、
許しそうにないけど…。

俺はそう思いながらも
慌てる啓さんを見てこんな事をしている場合
じゃないと思い

「俺、外を探してきます!」

そう言って屋敷中をくまなく探した。