追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

響さんはどこか苦しそうな啓君の顔を
じっと見ると

「…啓が俺に逆らうなんて初めてだな」

そう言いながら私を離してくれた。

「…すみません」

啓君も響さんの腕から手を離し謝れば

「…啓、お前、本当にゆづが体調が悪いと
思ったという理由だけで制止してきたのか?」

響さんはベッドから降りると
啓君の胸ぐらを軽く掴み

「…俺がゆづの身体を触っている時のお前の表情は、かなり嫉妬に狂った瞳をしていたかのように見えたけどな?
ゆづの肩が見えた時のお前は
…特に男の顔をしていたと思うけど?」

そう言うと響さんは啓君から手を離し

「…少し出てくる。
啓、ゆづに変な事をするなよ」

静かに部屋から出て行った。