追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

「啓、ゆづの事必死に探してた時も
俺に"幼馴染みだから"としか言わなかったけど、本当にそれだけの関係だよね?」

「…はい。もちろんです」

「…今になってやっぱり好きだったなんて
ゆづに言うのは無しだよ。
…本当に俺のモノにして良いんだね?」

「…はい。構いません。
私は柚月の事を…本当にただの幼馴染み
としてしか思っておりませんから」

「分かった。啓、下がれ」

響さんがそう言うと
啓君は「分かりました」とだけ言い

響さんに深々と頭を下げると
私を見ずに部屋から出て行った。