追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

「え、?」

「柚月さんは頭が混乱して
人違いをしていますよ。
きっとそのお方が若なんじゃないですか?
お父様がヤクザと言われていたんでしょう?
…私ではありません。
それが若との最初の出会いだと私は思います」


啓さんはずっと優しい顔を張り付けている。

…でもその顔は何だか辛そうにも見え、
啓さんは何か嘘を吐いてるようだった。