追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

「…あの日、
公園で逆上がりの練習してたの…
啓さん、だよね?お父さんがヤクザで…
私の置かれた環境を知ってたの、
啓さんだよね…?」


私が目の前にいる彼の手を握り
そう聞けば


「…違いますよ。
私と柚月さんは…過去に会っておりません」


一瞬間を置いて、彼は私の言葉を否定した。