追憶の愛情~想い出せない貴方へ~

それは綺麗な顔立ちをした
私と同じくらいの身長の小さな男の子だった。

思わず私がじっと見ていれば

「…何か用?」

その男の子は優しそうな顔立ちとは正反対で
私を疑うような目付きで
睨み付けるように見てきた。

「…いや、ごめんなさい」

私は咄嗟に謝り目線を反らすと
海斗を連れてブランコの方に座らせ
背中を押して勢いを付けてあげていれば

その男の子が
必死に逆上がりの練習をしていたのが見えた。